お墓のプロがなぜ粉骨供養を始めたのか
なぜ弊社が粉骨事業をはじめたのか?
弊社はお墓の卸売りから小売までを行っています。
もちろん墓じまいの実績も十分あります。
その墓じまいの中で難しいケースに直面することが多々あります。
お客様によって事情が違うのは当たり前で、お客様の事情に合わせてお墓の設計や墓じまいを進めていきます。
墓じまいでお骨に困ったお客様
私が担当した墓じまいのお客様は現在関西にお住まいの方です。
長崎にお墓があり、その墓を墓じまいし、お骨を関西のご自宅のちかくの永代納骨堂に納めたいという依頼でした。
お骨10体に対して納骨堂に入れるのは6体
墓じまいは問題なく工事をすすめることができました。ですが、お骨の問題が浮きぼりになりました。というのも、改めてお骨を納める永代納骨堂がお骨を2、3寸くらいの骨壷でしかも6体までしか納めることができないというのです。このお客様のご先祖様は8体ほどいらっしゃいました。8体を6体に変更するのはできそうですが、なんと今回8体4体にするということでした。
新しく関西の納骨堂に入る予定だったのは次の通りです。
依頼主さま夫婦 2名
依頼主様のご両親 2名
依頼主様の祖父母様 2名
合計 6体
ですが、残り4体とご依頼主様の子供さんたちはどうするのか?と言った問題も残ります…
問題解決とはいえない
結局 このようになりました。
依頼主さま夫婦 2名
依頼主様のご両親 2名
残り6体を二つの壺に分ける
合計 6体が納骨堂に入ります。
残った6体のご先祖様には悪い気持ちになりましたが、依頼主様の都合もありますので、個人的な意見は控えさていただきました。
現代の問題とも言えることを解決したいくため
粉骨供養は弊社が直面した現代の問題とも言える出来事がきっかけになりました。
墓の後継がいなくなり、納骨堂などお骨を預けなければなりません。
しかももとのお骨のままではなく、他の人を混ざったしまったり、中には他県に行かなくてはならないケースもあると思います。
このようなケースを減らし、お骨のそのままで供養できるようにしたいという思いで粉骨供養とその他の計画を進めていくことになりました。
私自身もこの業界では15年以上の経験があり、日々変わっていく葬送の形にすこし疑問点がでるようになってきました。
死人に口無しといいますが、まさしくそんな時代になってきました。だれもが満足する形はありませんが、すこしでもそこに故人のきもちが残ったお墓の形を作っていけたらと思います。
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